セカンドライフがスタートする
60代の後半にもなるとおそらく大抵の人が仕事から退き、セカンドライフを満喫することになることでしょう。
定年のない自営業や会社経営者の人などは、60代どころか70代になっても仕事の前線に立つことも
あるかもしれませんが、できればある程度区切りがついた時期には後輩に道を譲り、
見守っていく姿勢をとっていくのがよい人生の送り方ではないかと思います。
60代になって仕事から遠ざかると、収入となるのは年金支給とそれまでの貯蓄です。
この時期にまとまったお金がかかることというのはあまりないのですが、
もし十分に資産があるというのであれば、住宅ローンを組み始める時期の子供に援助をするということもあるでしょう。
終活を行う
60代以降の人生において次の課題となるのは、いわゆる「終活」と呼ばれる自分の人生の最期に向けての活動です。
人生の最期というとなんだか縁起の悪いことを言うようですが、十分にそれまでの人生を過ごして
後悔のない状態にあるのであれば、あとはきれいに総括をすることが最終的な義務と言うことができます。
2011年度の調査によれば、日本人の平均寿命は男性で79.70歳、女性で86.24歳となっています。
つまり定年が65歳としても平均的な男性ではそのあと14年、
女性にいたっては20年以上も生きていくことができるのです。
この十分な時間を使って何をしていくかは、自分のみならず周囲の人たちにとってもかなり大きな影響となります。
遺言作成について
終活と呼ばれるものの具体的な方法の一つが、「遺言作成」です。
遺言には自筆遺言書や公正証書遺言などいくつかの種類があるとともに、
法的な効力をつけるために必要な決まりごとがあります。
本人としてはよかれと思って作成した遺言書も、きちんと法的な効力を得られるような手順を踏んでいなかったがために、
残された人に余計な手間や争いを残してしまうこともあるのです。
遺言書の作成は、亡くなったあとの一族の輪をとりもつためにも大切なものなので、
できるだけ早い時期から用意しておくようにしましょう。
他にも、自分の葬儀の方法なども一度家族と話し合いをしておくのがよいかもしれません。
最近では葬儀の方法や金額も大きく変化してきているので、家族に迷惑をかけないようにするためにも、
遠慮することなくそれらを話し合うことができる環境を作っていくようにしましょう。
終活をきちんと終わらせることで、残された時間を心安らかに過ごしていくことができます。