健康寿命とは
ライフプランを考えていく上でも、かなり重要な位置づけとなるのが健康面での管理です。
現在日本国内における平均寿命は、2011年度調査で男性で79.70歳、女性で86.24歳となっていますが、
これはあくまでも実際に亡くなるまでの年齢を算出したものであって、
極端な話10年以上寝たきりの人もこの数字の中には含まれています。
介護を受けたり寝たきりにならずに自立した生活ができている年数のことを「健康寿命」といい、
純粋な生命維持の時間とは区別して考えられるようになっています。
現在の日本国内における健康寿命の平均は、2010年度調査で男性70・42歳(79・55歳)、
女性73・62歳(86・30歳)※カッコ内は2010年度の平均寿命です。
つまり、65歳で定年を迎えたとして、平均的な数字では男性では5年、
女性でも8年のわずかな時間しか自由に動くことはできないということになります。
日頃からの健康管理が大切
現在では、この平均寿命と健康寿命のギャップは大きな社会問題にもなってきており、
世界健康機関であるWHOや日本においては厚生労働省がかなり本格的に対策を検討しているところです。
しかしながら、いくら健康のための施策を提唱したとしても、健康管理を実際に行うのはその人本人にしか
できないことなので、私達は日頃から生活の中で健康に対する心がけをしていくことが求められているといえます。
健康寿命を伸ばすために最も有効な手段は、まず生活習慣病にかからないようにするということです。
生活習慣病とは、「糖尿病」「脳卒中」「心臓病」「脂質異常症」「高血圧」「肥満」といった症状に代表される、
主に後天的なことを原因として起こる重大な疾病です。
生活習慣病の特徴は、一度かかってしまうと完治するのが難しく、
そのあとの長い人生をずっとその病気と付き合い続けていかなければならないという点です。
生活習慣病が発症しやすいのは主に40代以降からですが、
これが寝たきりや長期入院のような重大な病気に発展するのが60代以降です。
加齢とともに体力が落ち込んでくると、体の免疫力が低下していくので、
やがては自立した生活を送りにくくなってしまうというわけです。
また、体力面の他にも認知症に代表される認知面の低下が重大な問題です。
認知症になると自分の家族すら見分けがつかなくなってしまうことが通常なので、
できればこの症状を発症せずに老後を過ごせるよう、さまざまな防御対策をしていくようにしましょう。