自分にとって理想的な人生とは
理想のライフプランを立てるには、まず自分にとっての理想的な人生とは何かを考えてみるのが最初のステップです。
やや哲学的な言い方にもなりますが、その人にとっての幸せとは
「自己の欲求を満たすことができるか」ということでもあります。
自己の欲求というと大げさに思えるかもしれませんが、例えば周囲から「幸せでいいね」と言われたとしても、
本人が自分の状況に強い不満を感じていたり、今いる場所ではないところに行きたいと強く感じながら
生活をしているのであれば、それは決して幸せな状態であるとは言えません。
つまり、幸せとは周囲から幸せであると思われることではなく、自分の心が満たされる状態にあるかどうかということです。
自己の欲求とは
それでは自己の欲求とは何かということですが、
これはアメリカの心理学者であるアブラハム・マズローが欲求段階説として研究を発表しています。
マズローの欲求(欲望)段階説によると、人間の欲求には「生理的欲求」「安全の欲求」「親和の欲求」
「自我の欲求」「自己実現の欲求」という5つの段階があるといいます。
具体的に説明をすると、まず最初の「生理的欲求」とは生きるために必要な衣食住が欲しいと思うことです。
生理的欲求が十分に満たされると次に感じるのが「安全の欲求」で、これは安全に過ごしたいと思うことです。
さらに安全の欲求が十分に満たされると次には「親和の欲求」すなわち集団に属したいという気持ちが生まれます。
その次には「自我の欲求」つまり自分は自分であると認めてもらいたい、尊重されたいと思うようになり、最後には
「自己実現の欲求」として自分の持っている能力や可能性を引き出した創造的活動をしたいと思うようになるといいます。
私達が今生活している環境は既に4段階目までほぼ十分に満たされたものであるため、
多くの人が持っているのは最後の「自己実現の欲求」です。
つまり今自分がおかれている環境の中で、自分の能力をきちんと発揮して自分ならではの活動をできるかどうかが、
幸せを感じることができるかどうかの分かれ目になっているということになります。
自己実現の手段として私達が最も一般的に行なっているのは「仕事」を通しての活動です。
今の仕事をしていることが、自分の心を満たしてくれているかどうかを考え、将来の姿を予想してみてください。
自己実現ができないかもしれない、自分らしい生き方ができないと感じるなら、
思い切って転職などをして自分を探してみるのも良い方法です。